盆栽の作り方【初心者向け入門編】

盆栽初心者の方のために盆栽の作り方を網羅的にまとめました。用土や鉢や用具の解説から、初心者が手軽に楽しめる簡単な盆栽の作り方、人気の植物の盆栽の作り方、おしゃれな寄せ植え盆栽などの作り方をまとめました。

盆栽とは

盆栽とは、広義には植木鉢で栽培する鉢植えに含まれますが、単純な鉢植えと異なるのは自然の風景を鉢とその上の植物で表現し一つの世界観を作り上げることです。この目的のため、植物をワイヤーで曲げたり、枝を剪定したり、苔や化粧砂を用いたり、石付きのような技法を用いて自由な表現をすることが盆栽の大きな楽しみとされます。

盆栽を作り方の初心者向け事前知識

盆栽の作り方を学ぶ前に初心者の方が頭に入れておくべき事前知識をまとめました。盆栽の作り方は「シンプルで難易度が低いものを枯らさずに育てる」ことを最初の目標にしましょう。

ポイント①:丈夫な植物を選ぶ

盆栽は庭に生えている植物と異なり小さな鉢の中という自由に根を伸ばすことができない環境で育てることになります。やはり植物にはストレスがかかりますし、盆栽のに使用する用土の性質上、水をあげてもすぐ水切れを起こすため水やりのサイクルなども慣れるまでは難しいものです。盆栽初心者の方は最初は丈夫な植物を選ぶことをおすすめします。

具体的には、春夏秋冬の日本の四季に適応能力が高い植物、かつ盆栽を実際に育てる環境の平地で育てやすい植物がおすすめです。例えば、街路樹でよく見かけるカエデ(楓)、モミジ(紅葉)等です。逆に、高山植物など特殊な条件で育つ植物を盆栽にする難易度は高いと言えます。

ポイント②:寄せ植えは難易度が高い

盆栽には松柏盆栽、花もの盆栽、実もの盆栽、雑木盆栽、草もの盆栽など様々な種類があります。これら複数種類を集めて作成する盆栽を「寄せ植え」と言います。それぞれの盆栽で最適な用土や水やりなどの管理方法が異なりますので、それらを一つの鉢で管理する寄せ植えは難易度が上がります。初心者の方はまずはシンプルに1種類の植物を長く育てることを目標に盆栽作りをはじめましょう。

盆栽の作り方その1:植物を選ぶ

それではここからは盆栽の作り方を解説していきます。盆栽の作り方の最初のステップは植物選びです。初心者の方はまず1種類の植物を楽しむところから始めましょう。丈夫で育てやすい植物を選ぶと枯れる心配が少ないです。植物を選ぶ時は購入するタイミングの見た目よりも成長して形を整えた後をイメージしながら、自分がどんな植物と過ごしたいか想像しながら選定するとよいでしょう。わかりやすいのが花ものや実ものですが、その植物の見頃の時期を想像するとイメージしやすいです。

盆栽の作り方その2:素材を選ぶ

盆栽の作り方において、どの植物にするかを決めたら次は素材の選択です。盆栽の素材は大きく「市販の盆栽」「種木・苗木」「実生」の3パターンがあります。盆栽の作り方に慣れていない初心者の方におすすめなのが、ある程度形ができている市販の盆栽を元にはじめる盆栽の作り方です。慣れてきたら種をまいて成長せさて素材を作ったり、挿し木や根伏せ、取り木で苗木を作ってみましょう。

素材の選び方はこちらの記事も参考にしてみてください。
盆栽の始め方と選び方

盆栽の作り方その3:用土を選ぶ

盆栽の作り方のステップ3は用土選びです。盆栽には通気性や水はけが良い用土を用います。最も使用頻度が高い用土が「赤玉土」です。火山灰土の赤土が粒状になったもので大きさが様々存在します。大きいものほど通気性や水はけがよい特徴があります。多孔質でできているので保水力も高く、狭い鉢で通気性や水はけと保水性を両立する優れた用土です。もう一つ使用頻度が高い用土が「桐生砂」です。こちらは火山礫が風化した粒状の用土で赤玉土同様に粒の大きさは大小様々です。赤玉土と比較してより通気性や排水性に優れています。その他にも「鹿沼土」や「ケト土」など様々な用土が存在ます。

用土の使い方は単体で使うことは基本的にはなく、配合して使うことがほとんどです。植物によって適した環境がことなるので、通気性や水はけと保水性のバランスを中心に配合割合を調整して使います。

園芸店や盆栽専門店に全ての種類の用土が置いてない場合もあるので、用土の購入はインターネット通販がおすすめです。

用土の選び方はこちらの記事も参考にしてみてください。
盆栽の土・砂の選び方

盆栽の作り方その4:鉢を選ぶ

盆栽鉢の様々な形

盆栽の作り方の最後は鉢選びです。盆栽は木と鉢が調和してこそ初めて美しさが現れるとされています。鉢の材質や形は様々で何の植物を植えるかによって基本の形状や色の選び方がありますが、自由な発想とご自身の感性で鉢を選びましょう。

盆栽に利用される鉢には「仕立て鉢」「鑑賞鉢」の大きく二つがあります。仕立て鉢は鑑賞前の盆栽を育成することが目的で、通気性と水はけがよい駄温鉢がよく使われます。通常の盆栽鉢といえば鑑賞鉢のことを指し、鑑賞鉢は色や形のバリエーションが豊富です。

盆栽は鉢映りがよい、悪いという言葉がよく使われます。鉢が目立ちすぎてはいけないので、植物と調和がとれて一体感がある鉢を選ぶのがポイントです。

初心者の方におすすめの鉢の形状は深さ5cm程度の丸鉢です。丸鉢は360度どこから見ても鉢の形が均一であるため盆栽の成長過程で想定していた正面がす少しずれた場合も問題なく使えます。深さに関してはより浅い鉢を使うと植物が大きく見えるのでバランスがよくなりますが、土が入る容量が小さく保水量も低いので育成管理が難しくなります。初心者の方は少し高さがある鉢が扱いやすいでしょう。

寄せ植えの作り方

寄せ植えの作り方

寄せ植えとは何本かの植物を一つの鉢にまとめることで林のような樹木の集まりの美しさを表現する手法です。単独の木だとどうしても形が悪いものでも寄せ植えにすることで短所が長所になる場合もあります。寄せ植え作り方のポイントは、鉢の中の木や草の配置です。前後左右から見渡した時にバランスは良いか、また木や草が倒れそうにならないかに注意を払い配置するよにしましょう。初心者には少し難しいのでまずは単独の盆栽から始めるのがおすすめです。

盆栽を作るための道具

ここで盆栽の作り方に欠かせない道具を紹介します。初心者の方も一通り準備するとよいでしょう。

各種ハサミ

ハサミは必ず複数用意しましょう。枝や葉を切る時に使う「剪定ばさみ」と、根を切る時に使う「根切りばさみ」、針金を切る時に使う「針金切り」は最低限必要です。太い枝を繊細な細いハサミで切ると刃こぼれしてしまうので、根を切る時は必ず剪定ばさみを使わずに根切りばさみを使用するようにしてください。

やっとこ

針金を止めたり外したりするために使用します。ペンチも代用できますが、やっとこのほうが盆栽に使いやすいです。植え替えの時に木を鉢に固定するためにやっとこと針金を使う場合もあります。

コテつきピンセット

一方がコテ、一方がピンセットになっているものです。コテは土の表面をならしたり押し固めて安定させるために使います。ピンセットは、苔を張ったりはがしたり、草取りなど細かい作業全般で使えます。

竹箸

植え替えの時に土や根をほぐすために使います。菜箸でも代用できます。

シュロぼうき

表土や棚、作業台のちょっとした掃除の時に小型のシュロぼうきがあると便利です。

用土入れ

用土を鉢にいれる時に使用します。

針金

盆栽の形の矯正や木と鉢の固定などに使います。主にアルミ製の針金が一般的に使われます。太さは1mm~1.5mmが多いです。

鉢底網

鉢底の水抜き穴の上にかぶせて用土抜けを防ぎます。ハサミでカットして使えるプラスチック製の鉢底網がおすすめです。

ふるい

購入した用土を配合する際に粉末状の土が混じっていると通気性と水はけが損なわれます。ふるいにかけて粉末状の土を選別することが用土作りの基本です。目の大きさが異なるサイズをいくつか用意していると粒度の調整もかんたんにできます。

じょうろ

水やりにかかせないのがじょうろです。水圧や水の勢いが強いと盆栽が傷んでしまうので必ずはす口がついたもので優しい水圧が出るじょうろを準備しましょう。

盆栽の種類

松柏盆栽

代表的な盆栽といえば松をイメージする方が多いと思いますが、常緑針葉樹の盆栽を松柏盆栽と呼びます。代表的な種類としては松、スギ(杉)、ヒノキ(檜)などがあります。力強いクロマツ(黒松)は男松、その一方アカマツ(赤松)は女松と言われます。ゴヨウマツ(五葉松)は松の中でも葉が短く、優雅な雰囲気を持ちます。また、幹や枝が柔らかく様々な形の盆栽が作れることが魅了です。

花もの盆栽

花の魅力があり、盆栽全体の中心的な存在となるものを花もの盆栽と呼びます。代表的な植物は流れるような花を咲かせるシダレウメ(しだれ梅)、初夏に房状に垂れ下がる花を咲かせるフジ(藤)、日本を代表するサクラ(桜)など多種多様です。

実もの盆栽

実もの盆栽は花が主役ではなく秋を中心にできる実が主役の盆栽です。カイドウ、アカミサンザシ、ピラカンサ、クチナシなど。

雑木盆栽

葉もの盆栽とも呼ばれています。冬から春にかけては新緑の芽吹き、夏は青々とした涼しげな緑色、秋は紅葉と四季折々に楽しむことができます。ツタ、タケ(竹)、モミジ(紅葉)、ヒメシャラ、ニシキギ、ケヤキ、ブナなど。

草もの盆栽

多年草、一年草、多肉植物、高山植物など、草が中心の盆栽です。キキョウ、ベンケイソウ、サボテン、ガンコウラン、ゴールテリアなど。